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甲状腺機能低下症(ダックス 推定12歳)

最近フケがひどく、皮膚が荒れているとのことでトリミングを希望されて来院。 ほぼ寝て過ごしていているが食欲はあり、同居犬の食餌を横取りするためか太ってきて動きが鈍くなったとのことでした。
身体検査では重度肥満、長時間の起立困難、被毛粗剛(毛艶がない状態)、乾性脂漏症、腹部に表皮小環を認め表在性膿皮症と考えられました。 また、周囲の音などに対する刺激には無反応で、「悲劇的顔貌」を呈していました。
血液検査ではコレステロール、中性脂肪、ALPの高値を示し、甲状腺ホルモン濃度測定では甲状腺ホルモンが検出下限以下を示し甲状腺機能低下症と診断しました。

診断後、甲状腺ホルモン製剤の内服を開始、同時に自宅では同居犬の食餌を食べないようにする、ジャーキーなどのおやつを禁止するなどのカロリー制限を行いダイエットに取り組んでもらうようにしました。皮膚の治療は脂漏シャンプー、抗真菌薬であるミコナゾール含有シャンプー及び炭酸泉温浴を週1回実施しました。

治療開始後、体重は徐々に減少していき1年後には5kgのダイエットに成功(15kg→10kg)しました。また活動的になり、飼い主様の後ろをついて歩き回るようになったとのことでした。皮膚はシャンプー&炭酸泉療法により1、2ヶ月で改善、その後2、3週間毎のシャンプーで良好に維持できています。
その後、定期的に甲状腺ホルモンを測定しながら投薬量を調整して投薬を継続しています。治療開始から2年経ち食欲が増進したことによりリバウンドなどもありましたが、現在体重は9kgになり、さらに快活に動き回ることができるようになりました。

当院初診時 初診時:悲劇的顔貌
初診時体重は15.6kg。重度の肥満でした。
 
内分泌科症例・甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症に見られる悲劇的顔貌と言われる顔つき。
内分泌科症例・甲状腺機能低下症
2年後 2年後
体重は9kg。まだ肥満傾向ですが、活発に動き回れるようになりました。
内分泌科症例・甲状腺機能低下症
顔つきもシャープになりました。
 
内分泌科症例・甲状腺機能低下症

コメント

甲状腺ホルモンは体中の細胞の代謝を上げるホルモンで新陳代謝を活発にしたり、発育や成長に関わっていたりするホルモンです。

甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌が低下することにより、嗜眠傾向、無気力、肥満、脱毛などの皮膚病、感染症にかかり易くなる、全体的に浮腫んだような状態になり「悲劇的顔貌」と呼ばれる顔つきになるなどの症状を示します。他にも生殖能力の低下、寒さに弱くなる、徐脈、神経伝達異常、前庭障害、顔面神経麻痺、喉頭麻痺などの様々な症状を引き起こすことが知られています。

本症例では甲状腺ホルモン製剤の投与により、肥満の解消、皮膚状態の改善、活動性の改善が認められました。また一般状態の改善により麻酔下でのスケーリングなどの口腔内処置を行うことができるようになりました。

治療開始当初、飼い主様が投薬を忘れていたりしてなかなかホルモン濃度が安定しませんでした。当然、体重減少、皮膚状態もなかなか改善せず、投薬をしっかり行っていただく必要性を飼い主様に繰り返しお話ししました。甲状腺機能低下症の治療は投薬をきちんと続けていただくことが大切です。投薬を止めてしまうとホルモン濃度は低下し再び元の状態に戻ってしまいます。現在は飼い主様により投薬とダイエットフードによるカロリーコントロールをしっかり行っていただいており、良好に経過しています。

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